【亜州ビジネス編集部】
商務省の25日発表によると、2023年8月の輸出額は前年同月比2.6%増の242億7960万米ドルだった。前年同月を上回るのは11カ月ぶり。主要輸出先の米国や日本向けで電子製品や自動車が増加した。一方、輸入額は12.8%減の239億1970万米ドルと、6カ月連続の前年割れ。貿易収支は3億5990万米ドルの黒字だった。
輸出は2割弱を占める農産物・加工品が1.5%減、8割弱の主要工業製品が2.5%増。変動の大きい金と石油、武器を除く輸出額は3.9%増だった。
電子製品6カ月連続のプラス
工業製品の輸出では、車両・部品(24.2%増)が大きく拡大。自動車やバイクを除く「その他車両・部品」が急伸したためで、自動車・部品に限ると5.2%増だった。1トンピックアップトラックやエンジンが2桁増となる一方、乗用車は落ち込んだ。電子製品(9.3%増)は6カ月連続のプラス。半導体(74.5%増)の急伸が続いているほか、PCB(39.8%増)も好調だった。
国別の輸出額は、全体の2割弱を占め最大の米国向けが21.7%増、2番目に大きい中国向けが1.9%増、3番目の日本向けが15.7%増とそろって拡大した。米国向けは半導体や変圧器がけん引し、中国へは果物や半導体、エンジンなどの輸出が拡大。対日輸出はPCB、プラスチック製品、自動車・部品などの増加が全体を押し上げた。
輸入では燃料と原材料・半製品が2桁のマイナス。原材料・半製品に含まれる鉄鋼は2割減、アルミニウムと銅は1割減だった。一方、電気自動車(EV)の輸入が増える中、乗用車と商用車を合わせた自動車の輸入額は前月に続き2倍に拡大した。
1~8月の累計は、輸出額が前年同期比4.5%減の1875億9310万米ドル、輸入額が5.7%減の1955億1860万米ドル、貿易収支が79億2540万米ドルの赤字だった。