【亜州ビジネス編集部】
工業省工業経済事務局(OIE)の28日発表によると、2023年8月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は91.9となり、前年同月比で7.5%低下した。前年同月を下回るのは11カ月連続。国内販売が低調な自動車(11.4%低下)が4カ月ぶりの前年割れとなった。全体の指数は、季節調整済み前月比では0.1%上昇した。
主要10品目のうち8品目が前年同月比でマイナス。自動車は1トンピックアップトラック(18.8%低下)が2桁のマイナスとなり、ディーゼルエンジン(8.1%低下)も落ち込みが続いている。一方、乗用車(1.6%上昇)はプラスを維持した。
電子(19.0%低下)は20カ月連続の前年割れで、前月から下落幅がやや拡大した。主力のハードディスク駆動装置(HDD、30.2%低下)が低調に推移しているほか、プリント基板アセンブリー(PCBA、19.7%低下)が2カ月連続の低下となった。ベースメタル(6.1%低下)は2カ月ぶりのマイナスで、鋼板と条鋼、鋼管がそろって前年を割り込んだ。
一方、化学(4.4%上昇)は21年12月以来、1年8カ月ぶりのプラスに転換。肥料や化学繊維がけん引した。石油製品(1.5%上昇)では軽油が5カ月ぶりのプラスとなった。
同時に発表された8月の製造業設備稼働率は58.2%。前年同月比で5.7ポイント低下する一方、前月比では0.1ポイント上昇した。うち自動車の稼働率は68.9%で、前年同月比で12.6ポイント低下、前月比で3.1ポイント低下だった。