【亜州ビジネス編集部】
ベトナム自動車工業会(VAMA)が12日発表した2023年9月の国内新車販売台数(一部企業除く)は、前年同月比24.2%減の2万5375台だった。国内経済の減速などで7カ月連続の前年割れ。霊があの世から人間界に戻るとされる「鬼月」(旧暦7月、23年は8月16日~9月14日)の買い控えもあった。前月比では12.6%増で、2カ月ぶりに増加した。
9月の内訳は、乗用車が前年同月比23.2%減の1万9665台、商用車が26.4%減の5546台など。国内生産車は3.5%減の1万6592台、輸入車は46.0%減の8783台だった。
VAMA会員企業の販売台数は16.6%減の2万3993台。ブランド別ではトヨタが4118台(53.1%減)で最も多く、これに韓国・起亜、マツダ、米フォードが続いた。なおVAMA非加盟の韓国・現代自動車の販売台数は31.1%減の5977台で、トヨタを上回った。
1~9月は3割減、コロナ前を9%下回る
1~9月の新車販売台数(一部企業除く)は20万9929台となり、前年同期から29.2%減少した。新型コロナウイルス流行前の19年1~9月を8.9%下回った。
内訳は、乗用車が前年同期比32.5%減の15万6498台、商用車が14.5%減の5万1751台など。国内生産車は28.9%減の12万869台、輸入車は29.6%減の8万9060台だった。
VAMA加盟企業の販売台数は19万130台で28.2%減。VAMA首位のトヨタは40.0%減の3万8490台で、これに起亜とフォードが続いた。VAMA非加盟の現代自の販売台数は26.9%減の4万1168台で、トヨタを上回った。
なお政府は、景気減速で新車市場が低迷する中、国産車の自動車登録料を7月から半額化した。新型コロナ流行下の20年6月末~12月末と21年12月初め~22年5月末にも半額化しており、近年では今回が3度目となる。