【亜州ビジネス編集部】
政府は16日の閣議で、マレー半島のタイ湾側とアンダマン海側を道路や鉄道で結ぶ「南部ランドブリッジ構想」を推進することを承認した。タイ湾側のチュンポン県とアンダマン海側のラノン県に深海港を建設し、道路や鉄道を整備するもので、事業費は総額1兆バーツを超える見通し。マラッカ海峡などを通過する輸送ルートに代わり、コスト削減や時間短縮につながると期待される。17日付ターンセタキットなどが伝えた。
官民連携(PPP)方式で全4期に分けて開発し、民間企業に50年の運営権を与える。
◆チュンポン県の深海港
◆ラノン県の深海港
◆両港を結ぶ高速道路・線路・パイプライン
◆港湾周辺の商業施設
ラノン港は36年、チュンポン港は39年に完工し、コンテナ取扱量はそれぞれ年間2000万TEU(20フィートコンテナ換算)となる。
同構想は南部の経済特区「南部経済回廊(SEC)」とも連携し、経済成長を後押しする。また、ラノン県で13万人、チュンポン県で15万人の雇用を創出する。