【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が20日発表した2023年9月の産業景況感指数(100以上が好感)は90.0となり、前月から1.3ポイント低下した。指数の低下は3カ月連続。外需の鈍化を背景とする輸出の減少などが懸念され、指数は過去14カ月で最低となった。
クリアンクライ会長は指数下落の要因として、家計債務の増加による購買力の低下や、政策金利の引き上げに伴う金融コストの上昇、洪水の発生による物流の遅延なども挙げた。一方、プラス要因には新政権による電気料金や軽油価格の抑制などを挙げた。
3カ月後見通し指数は97.3となり、前月から2.2ポイント低下した。地政学的リスクに起因するエネルギー価格の上昇などが懸念され、6カ月連続の低下となった。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業の1324社。