【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の24日発表によると、2023年9月の国内自動車生産台数は前年同月比8.5%減の16万4093台だった。前年同月を下回るのは2カ月連続。1トンピックアップトラックの販売不振で国内販売向け生産が大きく落ち込んだほか、輸出向け生産も前月までのプラスからマイナスに転じた。同連盟は年間の生産目標を185万台とし、これまでの190万台から引き下げた。下方修正は7月に続き2度目となる。
国内販売向けの生産台数は17.9%減少。うち1トンピックが39.4%減と振るわなかった。自動車ローンの与信厳格化などで販売低迷が続いている。国内新車販売台数は乗用車なども含む全体で16%ほど減少した。国内で輸入の電気自動車(EV)の販売が増えていることも生産減の一因となっており、9月は国内市場でEV比率が約11%に上昇した。
輸出向け生産は2.0%減とマイナスに転落。完成車の輸出台数は2.9%減の9万7476台と落ち込んだ。前年同月に高水準だった反動があった。
1~9月の全体の生産台数は前年同期比1.6%増の138万5971台。国内向け1トンピックの落ち込みが全体を押し下げた。同連盟は23年通期の生産台数目標を5万台引き下げ、185万台(前年実績比1.8%減)に下方修正。国内向け生産を5万台少ない80万台とし、輸出向けは据え置いた。1トンピックの不振や輸入車の増加を理由に挙げた。年初時点で目標とした195万台からは10万台の引き下げとなる。
9月のバイク生産20%減
同連盟によると、9月の国内バイク生産台数は前年同月比20.0%減の19万9854台だった。内訳は、完成車(CBU)が14.4%減の16万9054台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が41.1%減の3万800台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は25.4%減の6万1121台だった。