【タイ】9月の新車販売16%減、1トンピックが引き続き低調

【亜州ビジネス編集部】

タイ国トヨタ自動車(TMT)の26日発表によると、2023年9月の国内新車販売台数は前年同月比16.3%減の6万2086台だった。前年同月を下回るのは4カ月連続。自動車ローンの与信厳格化などで1トンピックアップの落ち込みが続いており、1トンピックの販売台数は21年8月以来、2年1カ月ぶりの低水準だった。

1トンピックの販売は43.6%減の2万3343台。前年割れは8カ月連続となり、減少幅は8カ月中で最も大きかった。一方、乗用車は10.4%増の2万5425台と5カ月連続のプラス。また、商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)は55.6%増の9580台と大きく伸びた。タイ工業連盟(FTI)によると、9月の電気自動車(EV)の販売台数は6881台となり、新車販売全体に占める割合は11.1%に拡大。前月を1.0ポイント上回った。

メーカー別の販売では、中国系6社(MG、BYD、ナタ汽車、長城汽車、CPフォトン、AION)の合計が7736台となり、シェアは12.5%に上昇。EVを武器に勢力を拡大しており、新モデルを投入したBYDは市場全体で日系3社に次ぐシェア4位に入った。新たに参入した広州汽車系のAIONの販売は31台だった。

一方、日系9社のシェアは76.6%と、前年同月の84.5%から低下。首位トヨタの販売台数が7.5%減だったほか、いすゞが10月のモデルチェンジを前に半減した。SUVが好調なホンダは販売増が続いている。

1~9月の全体の販売台数は前年同期比7.4%減の58万6870台。乗用車が9.5%増える一方、1トンピックは24.7%減と大きく落ち込んだ。TMTは7月、23年の予測を前年実績比0.7%増の85万5000台とし、年初時点の90万台から下方修正している。


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