【亜州ビジネス編集部】
タイで現地生産・市場参入を計画する中国自動車大手の長安汽車は9日、東部ラヨーン県で工場の着工式を行ったと発表した。電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などを生産する。第1期の投資額は88億バーツで、年産能力は10万台。2025年初めにも生産を開始し、海外初の右ハンドル車工場として、タイ国内や東南アジア、オセアニア、英国、南アフリカなどに出荷する。
WHAイースタン・シーボード4工業団地に建設する。40万平方メートルの土地取得について先月に同団地の運営会社と契約を交わした。工場ではエンジンや電池、車体の組み立てや、塗装などの工程を手掛ける。将来の第2期では投資総額を200億バーツに引き上げ、年産能力を20万台に増強する。
現地生産に先立ち、近く輸入EVの販売を開始する予定。現地報道によると、初モデルとして、「深藍(ディーパル)」ブランドの中型スポーツ多目的車(SUV)「S7」とDセグメントセダン「SL03」の2車種を投入する。今月30日に開幕する自動車展示販売会「第40回タイランド・インターナショナル・モーターエキスポ」で発表し、12月以降に納車を開始する見通し。来年の販売目標は1万台に設定した。高級輸入車販売のAASオート・サービスなど2社を総代理店に指名している。