【タイ】10月の輸出8%増、車両・電子など伸びる

【亜州ビジネス編集部】

商務省の27日発表によると、2023年10月の輸出額は前年同月比8.0%増の235億7880万米ドルだった。前年同月を上回るのは3カ月連続で、前月から伸びが拡大。前月に落ち込んでいた車両・部品や電子製品などがプラスに転じた。輸入額は10.2%増の244億1110万米ドルと、8カ月ぶりのプラス。貿易収支は8億3230万米ドルの赤字だった。

輸出は2割弱を占める農産物・加工品が9.3%増、8割弱の主要工業製品が5.4%増。変動の大きい金と石油、武器を除く輸出額も5.4%増だった。

工業製品の輸出では、主力の車両・部品(3.6%増)と電子製品(5.5%増)が共に2カ月ぶりのプラス。自動車ではピックアップトラック(17.4%増)が再び増加に転じ、電子は半導体(27.3%増)が好調に推移している。ほか、建材に含まれる鉄・鉄鋼製品(2.5%増)もプラスを維持した。

国別の輸出額は、全体の2割弱を占め最大の米国(12.8%増)や2番目に大きい中国(3.4%増)など多くの国で増加。米国向けは半導体やゴム製品、中国向けは果物や木製品などの増加が寄与した。一方、対日輸出は1.1%減と、2カ月連続のマイナス。電話・部品やコンピューター・部品などが落ち込んだ。

輸入は資本財や車両・輸送機器が大きく伸びた。原材料・半製品に含まれる鉄鋼(2.8%増)は線材の増加でプラスを維持。ほか、電気自動車(EV)の輸入が増える中で乗用車と商用車を合わせた自動車の輸入額は2.3倍に拡大した。

1~10月の累計は、輸出額が前年同期比2.7%減の2366億4820万米ドル、輸入額が4.6%減の2433億1320万米ドル、貿易収支が66億6500万米ドルの赤字だった。


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