【アセアン】12月の東南ア製造業景況感、再び“景気悪化”に

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバルが2日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2023年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7となり、前月の50.0から低下した。景気拡大と悪化の分かれ目である50を下回るのは2カ月ぶり。海外需要の減退を背景に新規受注の落ち込みが加速し、生産高の伸びが縮小した。

新規受注の指数は4カ月連続の50未満。前月から悪化し、21年8月以来の低水準となった。生産高は50超を維持したものの、拡大ペースが減速している。一方、雇用は5カ月ぶりに増加し、原材料の調達も増えた。

国別では7カ国のうち3カ国でPMIが前月を下回った。

タイ(45.1)は前月から2.5ポイント低下し、新型コロナウイルス流行直後の20年6月以来の低水準を記録。新規受注の落ち込みが続いており、生産高は同年8月以来の減少となった。雇用も悪化した。

ベトナム(48.9)は新規受注と生産高の低迷が続くものの、全体の指数は前月(47.3)から改善。今後の見通しについても楽観する見方が強まっている。インドネシア(52.2)は輸出受注が3カ月ぶりに改善し、生産高も引き続き拡大した。フィリピン(51.5)は4カ月連続の50超。ただ生産高と新規受注の伸びが鈍化し、雇用は大きく悪化した。


亜州ビジネスASEAN
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