【タイ】24年の自動車生産200万台に拡大へ=工業連盟

【亜州ビジネス編集部】

タイ工業連盟(FTI)自動車部会のスラポン副部会長兼広報担当は、2024年の国内自動車生産台数が200万台に達するとの予測を明らかにした。23年見込みの185万台を上回り、新型コロナウイルス流行前の19年(201万3710台)の水準に回復する見通し。中国メーカーを中心とする電気自動車(EV)の生産開始が生産・輸出を押し上げると見込む。10日付バンコクポストなどが伝えた。

22年末にタイ市場に参入してEV最大手となった中国の比亜迪(BYD)は、東部ラヨーン県で工場を建設中。24年4月にも小型EV「ドルフィン(海豚)」の生産を開始する。また、タイEV市場で2位に付ける「ナタ汽車(NETA)」ブランドの中国・合衆新能源汽車は、23年11月にバンコク東郊で工場を稼働させており、24年3月までに量産を開始する。

同副部長は一方、今後の懸念材料として、長期化するロシア・ウクライナ戦争や中東での戦闘の激化、紅海の緊張の高まりなどを挙げた。また、国内の家計債務増加や自動車ローンの与信厳格化も引き続き新車販売を下押しする要因になる恐れがあると指摘した。

FTIによると、23年1~11月の自動車生産台数は前年同期比1.0%減の170万8042台だった。与信厳格化で1トンピックアップトラックの国内販売が低迷しており、全体を押し下げた。一方、生産台数の6割近くを占める輸出向けは4.9%増と拡大している。EVの生産台数は151台だった。


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