【亜州ビジネス編集部】
半導体製造装置の部品製造を手掛けるフェローテックホールディングスは15日、ケダ州のクリム・ハイテク工業団地で新工場の開所式を行った。東南アジアの生産拠点は同社初。域内への半導体大手の進出が続く中、現地に製造拠点を構えることで需要の取り込みを加速する。
現地法人のフェローテック・マニュファクチャリング・マレーシア(FTMM)が工場を建設し、先月に操業を開始した。昨年1月の発表によると、建屋・機械への投資額は1億8000万米ドル。工場の総床面積は約8万平方メートルで、金属加工やロボット組み立て、石英・セラミックス加工製造などを手掛ける。800人の雇用創出が見込まれる。
フェローテックはこれまで、マレーシアとシンガポールに販売会社を設けて域内の顧客開拓を進めてきた。昨年7月にはジョホール州に新工場を設ける計画も発表。パワー半導体用の絶縁放熱基板を製造する中国子会社を通じて、絶縁基板の一種である「DCB基板」や「AMB基板」を生産する。投資額は6億9460万人民元(約143億円)で、今年9月にも操業を開始する。