【亜州ビジネス編集部】
インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)によると、2023年の国内新車販売台数は前年比4.0%減の100万5802台だった。前年割れは3年ぶりで、同協会が年間目標に掲げた105万台も下回った。前年に大きく伸びた反動があったほか、金利の上昇も影響したと見られる。国内販売の落ち込みを受けて生産台数も3年ぶりに前年を割り込み、5.1%減の139万5717台となった。
車種別の販売台数は乗用車が0.5%減、商用車が14.4%減とそろってマイナス。ともに年初は増加傾向にあったものの、年央以降に落ち込みが顕著となった。ブランド別では首位トヨタが1.6%増の33万6777台、3位ホンダが5.9%増の13万8967台とプラスだった一方、2位ダイハツが7.2%減少。ダイハツは認証不正で出荷を一時停止した12月に前年同月比46.2%減と大きく落ち込んだ。ほか、22年初めに現地工場を稼働させた韓国・現代自動車は11.1%増の3万5500台で、うち現地生産の電気自動車(EV)「アイオニック5」は7506台だった。
生産台数は乗用車が2.8%減、商用車が15.8%減。EVの生産は、◆「アイオニック5」=7560台 ◆中国・上汽通用五菱(SGMW)の「エアev」=5626台 ◆同社が12月に生産開始した「ビンゴ」=1797台 ◆中国・東風小康汽車(DFSK)の「グロラE」=200台 ◆同社の「E502」=135台――だった。
全体の完成車輸出台数は6.7%増の50万5134台。最大のダイハツが1.7%減の15万7511台と落ち込んだ一方、2位のトヨタが2.0%増、3位の三菱自動車が22.5%増と拡大した。現代自は生産台数の7割弱に当たる5万4438台を中東・アフリカやフィリピンなどに輸出した。
12月単月では販売台数が前年同月比19.1%減の8万5284台、生産台数が27.0%減の9万7911台だった。前年割れは販売が6カ月連続、生産が5カ月連続。生産台数が10万台を割り込むのは8カ月ぶりとなる。