【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が17日発表した2023年12月の産業景況感指数(100以上が好感)は88.8となり、前月から2.1ポイント低下した。指数の低下は2カ月ぶり。年末年始の長期休暇に伴う生産の縮小などがマイナスに影響した。
クリアンクライ会長は指数下落の要因として、家計債務の高止まりによる購買力の低下や、政府の建設投資の減速、紅海周辺での海賊問題なども挙げた。一方、プラス要因には、観光業の回復による内需の拡大や、電気料金・軽油価格を抑制する政府の景気刺激策などを挙げた。
3カ月後見通し指数は96.2となり、前月から1.1ポイント低下した。最低賃金の引き上げに伴うコストの増加や、地政学的対立の不確実性などが懸念され、2カ月ぶりの低下となった。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業の1309社。