【亜州ビジネス編集部】
タイ電気自動車協会(EVAT)は、2024年の電気自動車(EV)の国内新車登録台数が15万台となり、前年比で2倍に拡大するとの予測を明らかにした。政府のEV振興策や中国メーカーを中心とするEVの生産開始などで需要が喚起され、乗用車の新車登録台数に占めるEVの割合は前年の12%から20%に上昇すると見込む。バンコクポストなどが伝えた。
政府が22年に補助金支給などのEV振興策を導入し、中国メーカーの進出が相次いだことで市場が急速に拡大している。EV振興策の適用には国内生産が義務付けられており、中国EV最大手の比亜迪(BYD)や、「ナタ汽車(NETA)」ブランドの中国・合衆新能源汽車などが近く量産を開始する。
一方で、23年9月時点の充電所は約2200カ所、充電器は約8700台にとどまり、充電器1台当り16.5台のEVをカバーする必要があると推計。世界平均は15.9台で、EVの普及拡大には、充電所の整備が課題になると指摘した。
運輸省陸運局の集計によると、23年の乗用車(7人乗り以下)の国内新車登録台数は前年比3.4%増の63万881台。うちEVは7.9倍の7万5690台に拡大し、EVの比率は1.6%から12.0%に上昇した。