【亜州ビジネス編集部】
横浜ゴムは24日、ルソン島のパンパンガ州の乗用車用タイヤ工場を増強すると発表した。投資額は35億ペソ(約84億円)。生産能力を1日1800本増やして3万2500本に引き上げるほか、新たに高インチタイヤの生産ラインを設ける。欧米など輸出先で予測される需要の拡大に対応すると同時に、高付加価値製品の生産で収益力を高める。
工場は子会社のヨコハマタイヤ・フィリピンがクラーク自由港区で操業する。今年第2四半期に拡張工事を開始し、2026年第2四半期からのフル稼働を予定。既存の13~20インチサイズの生産拡張に加えて、新たに高インチの21、22インチサイズの生産ラインを設ける。
同子会社は1996年設立。輸出向けタイヤの主力拠点で、乗用車とスポーツ多目的車(SUV)用のタイヤを生産している。大半を欧州、北米、東南アジア各国に市販用として輸出するほか、北米とアジアの自動車メーカーに新車用のタイヤとしても納入している。