【亜州ビジネス編集部】
中国自動車メーカーの長城汽車(GWM)の現地法人、長城汽車タイランドは9日、2024年の新車販売台数の目標を2万5000台に設定したと発表した。前年比で約2倍に引き上げる。スポーツ多目的車(SUV)タイプの電気自動車(EV)など電動車を中心に少なくとも3モデルを投入するほか、販売網の拡大やアフターサービスの強化などを進め、目標達成につなげる。同日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。
販売店は現在の81カ所から101カ所に増やす計画。DC(直流)式の急速充電器を備える充電所は55カ所に広げる。25年までに電動車を6モデル追加し、計15モデルとする計画で、26年には電動車市場でブランド別3位入りを目指す。
24年の国内新車市場は前年比6%増の82万台と予測した。補助金交付と減税を柱とする政府のEV振興策を追い風に、EVが約70%増の13万台となり、全体の16%を占めるとみている。
同社は20年に米ゼネラル・モーターズ(GM)から東部ラヨーン県の完成車・エンジン工場を買収。21年から「H6」のハイブリッド車(HV)タイプなど「哈弗(ハヴァル)」ブランドのSUVを生産している。24年1月には同県の工場でEVの生産ラインを開所。これまで中国から輸入していた「欧拉(オーラ)」ブランドの小型EV「好猫(グッドキャット)」の現地生産を開始した。