【亜州ビジネス編集部】
カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は、2024年の国内総生産(GDP)成長率を前年比2.6%と予測し、23年11月の前回予測(3.1%)から引き下げたと発表した。23年の実質GDPが1.9%増にとどまり、KRCの予測(2.5%増)を下回ったことや、東南アジア5カ国の中で新型コロナウイルスからの回復が最も遅れていることなどを理由に挙げた。
輸出額とインフレ率の予測は据え置いた。輸出額の伸び率は2.0%、インフレ率は0.8%とみている。外国人観光客数の予測も3060万人に据え置いた。新型コロナ流行前の19年の4000万人を依然として下回る。一方、新年度予算の成立の遅れから、公共投資は1.0%減と予測。前回予測(1.5%増)からマイナスに下方修正した。
KRCはデータ会社CEICのデータを引用し、23年第4四半期の新型コロナからの経済回復指数(19年第4四半期=100)が、タイは100.5にとどまると指摘。
ベトナム(121.1)
インドネシア(113.1)
フィリピン(111.2)
マレーシア(110.6)
と比べて、回復が遅れていると説明した。