【亜州ビジネス編集部】
国家電気自動車(EV)政策委員会(委員長:セター首相)は21日の会議で、電気バスと電動トラックの利用を促進するための優遇措置を承認した。大型商用EVを購入する企業を対象としたもので、国産車の場合は実際の購入費用の2倍、輸入車の場合は1.5倍を経費として控除できるようにする。期間は2025年末まで。
今回の優遇措置は、乗用EVと電動ピックアップトラック、電動バイクを対象としたEV振興策の第1期「EV3.0」と今年からの第2期「EV3.5」を補完するものとなる。これにより、少なくとも1万台の大型商用車がEVに切り替えられ、運輸・物流部門での二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献すると見込む。
同日の会議では、EVとエネルギー貯蔵システム(ESS)用電池のセルからの生産を促進するための優遇措置も承認した。タイ投資委員会(BOI)による認可の下、補助金の交付などで生産を支援する。
このほか、「EV3.5」の対象を拡大することも承認した。乗用EVでは、これまでの7人乗り以下の車両に限定していた対象を10人乗りまで広げる。電動バイクでは、電池容量が3キロワット時(kWh)未満の場合でも、航続距離が75キロメートル以上であれば対象とする。