【タイ】1月の新車販売16%減、中国BYDが乗用車首位に

【亜州ビジネス編集部】

タイ国トヨタ自動車(TMT)の23日発表によると、2024年1月の国内新車販売台数は前年同月比16.4%減の5万4814台だった。前年同月を下回るのは8カ月連続。自動車ローンの与信厳格化などで1トンピックアップトラックの大幅減が続いている。一方、中国・比亜迪(BYD)の好調で乗用車販売は2.4%増加。BYDは乗用車市場で初めてトヨタを抜いてシェア首位に立った。中国系9社の合計シェアは商用車も含む全体で19.9%、乗用車限定では34.7%に拡大した。

車種別の販売では、1トンピックが12カ月連続で2桁のマイナス。販売台数は1万7938台で、新型コロナウイルスの影響があった20年4月以来の少なさだった。タイ工業連盟(FTI)によると、与信厳格化の影響が続くほか、手頃な価格のスポーツ多目的車(SUV)が増え、乗用ピックアップトラック(PPV)のシェアを奪っているという。一方、乗用車販売は9カ月連続でプラス。ほか、商用車に含まれるSUVは36.3%増の1万812台と引き続き好調だった。FTIによると、乗用車とSUVを合わせた電気自動車(EV)の販売台数は9763台で、市場全体の17.8%を占めた。

メーカー別の販売では、BYDの躍進でEVを中心とする中国系のシェアが前月の14.4%から19.9%に上昇。BYD単独では市場全体でシェア14.2%の4位に入り、乗用車限定では26.5%の首位だった。一方、日系のシェアは前月の76.1%を下回る70.3%に縮小。中国系にシェアを奪われ、1年前からは11.3ポイント下げた。首位トヨタは26.3%減だった。

TMTは2月初め、24年の新車市場の予測を3.1%増の80万台と発表。うち乗用車は1.4%増、商用車は4.2%増を見込む。


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