【タイ】2月のCPIは0.8%低下、下げ幅は縮小

【亜州ビジネス編集部】

商務省が5日発表した2024年2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比でマイナス0.8%だった。前年同月を下回るのは5カ月連続。ただ、前月(マイナス1.1%)からは落ち込みが緩和した。前月と同様に、政府の価格抑制策で電気料金や軽油価格が抑えられたほか、生産が増えた豚肉や野菜が値下がりした。前年同月に高水準だった反動もある。

品目別では、食品・非アルコール飲料(マイナス1.0%)の下落幅が前月(マイナス1.1%)を小幅に下回った。コメ(4.3%)の伸びが加速したほか、野菜など生鮮食品(マイナス2.7%)の下げ幅が前月(マイナス3.1%)から縮小した。食品以外では、車両用燃料を含む運輸・通信(マイナス1.2%)の下げが緩和。一方、電力を含む住居(マイナス0.8%)は前月を上回る落ち込みだった。

同省はCPIが3月もマイナス圏で推移すると予測。政府の価格抑制策の効果や、前年同月に豚肉や野菜が高騰していた反動、国内経済の減速などを理由に挙げた。一方、中東情勢の悪化や通貨バーツの下落、天候不順に伴う農業の不作などが指数を押し上げる要因になり得るとの見方を示した。24年の年間のCPI上昇率予測はマイナス0.3~プラス1.7%とし、前月から据え置いた。


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