【アセアン】1月の域内車生産8%減、主要2カ国で落ち込み続く

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2024年1月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比7.6%減の34万4783台だった。前年割れは6カ月連続。最大生産国のタイと2番目のインドネシアで国内販売が低迷し、生産も落ち込みが続いている。一方、旧正月連休のズレの影響もあったとみられ、ほかの国は生産販売とも概ね2桁増だった。

タイの生産台数は12.5%減の14万2102台
自動車ローンの与信厳格化などで販売減が続く1トンピックアップトラックの国内向け生産が半減した。一方、中国・長城汽車が電気自動車(EV)の本格生産に乗り出し、1月の乗用EV生産台数は652台と、23年の年間生産台数(164台)を1カ月で大きく上回った。国内市場では中国メーカーがEVを武器に勢力を拡大しており、中国EV最大手の比亜迪(BYD)は乗用車販売で初めて首位に立った。

インドネシアもタイと同様に生産販売で2桁のマイナスが続いている。国内販売は26.1%減の6万6919台と、大型連休があって営業日が少なかった22年5月以来、20カ月ぶりの少なさだった。

一方、ベトナムは旧正月連休のズレで前年より営業日が多く、生産が19.0%増、販売が11.1%増と拡大。マレーシアは生産販売とも3割増で、生産台数は7万6077台と、月間の過去最多を更新した。ほか、国内販売の好調が続くフィリピンも生産販売がそろって2桁のプラス。同国の業界団体は、24年の年間販売台数が46万8300台となり、過去最多だった23年(42万9807台)を1割ほど上回ると見込む。


亜州ビジネスASEAN
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