【亜州ビジネス編集部】
タイ商工会議所大学(UTCC)の7日発表によると、2024年2月の消費者信頼感指数(100以上が好感)は63.8となり、前月の62.9を上回った。指数は7カ月連続で上昇し、新型コロナウイルスの影響が鮮明化した20年3月以降の過去48カ月で最高となった。電気料金や軽油価格を抑制する政府の景気刺激策などを受け、経済回復への期待から消費者心理が改善した。
同大学は指数上昇の要因として他にも、
◆入国制限の緩和に伴い外国人観光客が増えていること
◆農産物価格が良好に推移し、農家の所得と購買力が向上していること
◆24年1月の輸出額が前年同月比10.0%増となり、6カ月連続で前年同月を上回ったこと――などを挙げた。
一方、マイナス要因には、
◆国家経済社会開発委員会(NESDC)が23年の実質国内総生産(GDP)成長率を前年比1.9%と発表し、前年の2.5%を下回ったこと
◆タイ中央銀行が24年のGDP成長率予測を2.5~3.0%に下方修正したこと
◆生活費が高止まりしていること――などを挙げた。
今回の調査対象は全国の消費者2248人。指数は「良い、良くなった」と回答した人の割合から「悪い、悪くなった」と回答した人の割合を差し引き、100を足した値。