【亜州ビジネス編集部】
三井住友ファイナンス&リースは11日、子会社を通じてシンガポールの不動産投資ファンドARAアセットマネジメントの私募ファンド事業を買収すると発表した。取得額は2億7000万米ドルで、完全子会社SMFLみらいパートナーズの現地法人が70%、連結子会社のケネディクスが30%出資する。買収を通じてアジア太平洋地域で不動産などへの投資事業拡大を図る。
ARA傘下の私募ファンド事業会社アラベストを買収。三井住友ファイナンス&リースが国内外で展開する不動産や航空機、インフラ設備などのアセット事業と、アラベストが保有する資産運用プラットフォームを組み合わせることで、投融資事業の拡大を目指す。
蓄電池リサイクル事業に参入
三井住友ファイナンス&リースは12日、リチウムイオン電池のリサイクル事業化に向けた検討を開始したと発表した。電子廃棄物処理を手掛けるシンガポール企業などと連携。まず日本で事業化し、将来は世界展開を目指す。
子会社のSMFLレンタル、シンガポールの電子廃棄物処理業者TESグループとリサイクル事業の共同開発に向けた覚書を締結した。2030年をめどに使用済みのリチウムイオン電池の回収から、レアメタルの抽出・再資源化までの循環構築を目指し、事業の具体化を進める。今後は使用済み電気自動車(EV)電池の大量発生などでリサイクルの必要性が高まると見込む。