【亜州ビジネス編集部】
新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車はこのほど、「微博(ウェイボ)」の公式アカウントを通じて3月11~17日(2024年第11週)の販売台数が7000台だったと報告した。先週比で2300台縮小。新興EVブランドの週間販売ランキングで先週のトップから2位に順位を下げている。首位は8600台を売り上げた華為技術(ファーウェイ)系の「問界(AITO)」だった。17日までの累計販売は1万8200台を数えた。
理想汽車は3月上旬、2024年モデルのLシリーズと初のBEV(純電気自動車)「理想MEGA」を発売した。同社による先週の売れ行きが問界ブランドに及ばなかったのは、新車発売に関係があると自動車情報の「車則(CHEZE)」は見ている。一般的に新車発売後、そのモデルは基本的に値引きされないため、一部の潜在的な消費者が様子見で購入を控えるためだ。また「理想MEGA」を巡っては、発売直後から中国のインターネット上で「まるで霊柩車」などとする誹謗中傷のコメントや画像が投稿されるなど、評価が芳しくない。ブランドイメージがダメージを受け、先週の販売不振につながったようだ。
理想汽車はスマートEVの設計・開発・製造・販売を手掛ける。中国で20年を超えるインターネット技術企業の設立・経営経験を持つ李想氏が15年4月に設立した。18年10月に新型SUVでエクステンデッド・レンジEV(EREV)の「理想ONE」を発表。レンジエクステンダーや先進のインテリジェントソリューションを搭載した。