【アセアン】東南アの日系製造業、10~12月は8%減収

【亜州ビジネス編集部】

日本の経済産業省が27日発表した2023年10~12月期の海外現地法人調査によると、東南アジア10カ国に進出する日系製造業の現地法人の売上高合計は前年同期比7.9%減の668億米ドルだった。減収は5四半期連続。減少幅は前四半期(4.6%減)から拡大した。

調査対象は本社が資本金1億円以上かつ従業員50人以上、海外法人が従業員50人以上などの条件を満たす企業で、東南アジア域外も含む全体で5365社。締め切りまでに3918社(73%)の回答を得た。

業種別では全12業種のうち9業種で減収。非鉄金属(26.4%減)や化学(13.9%減)の落ち込みが大きかった。7~9月期に0.9%増だった輸送機械は、6.2%減とマイナスに転じた。

仕向け先別では日本向けが5.8%減、自国内向けが6.4%減、日本以外の第三国向けが12.6%減だった。非鉄金属の日本向けが40.7%減と落ち込みが大きかった。

域内主要6カ国の国別売上高は、◆ベトナム=14.4%減◆インドネシア=10.6%減◆タイ=6.2%減◆シンガポール=5.4%減◆マレーシア=4.8%減◆フィリピン=4.2%減――と、そろって前年割れ。ベトナムは2四半期連続の2桁減となる。

東南アジア10カ国への設備投資額は9.0%減と3四半期連続のマイナス。電気機械(23.2%減)や化学(21.2%減)の落ち込みが全体を押し下げた。主要6カ国ではタイで17.7%増と拡大する一方、他の5カ国はマイナスで、インドネシアとマレーシア、フィリピンでは減少幅が20%を超えた。


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