【アセアン】24年の成長率予測、域内4カ国で下方修正=世銀

【亜州ビジネス編集部】

世界銀行(WB)は、「東アジア・太平洋地域半期経済報告書」の2024年4月版を発表し、シンガポールとブルネイを除く東南アジアの8カ国について、24年の国内総生産(GDP)成長率を4カ国で前回(23年10月版)から下方修正、4カ国で据え置いた。世界的な貿易回復や金融緩和といったプラス要因を中国経済の成長減速が打ち消すとの見方。中国や日本からの観光客の回復が鈍いことも考慮した。

国別にみると、タイは2.8%で、前回の3.5%から下方修正。カンボジアは5.8%、ラオスは4.0%、ミャンマーは1.3%にそれぞれ下げた。他の4カ国は据え置き、フィリピンを5.8%、ベトナムを5.5%、インドネシアを4.9%、マレーシアを4.3%とした。

23年の実績と比較すると、タイとベトナム、マレーシア、フィリピン、カンボジア、ラオスの6カ国で経済成長が前年から加速するとの見方。一方、インドネシアとミャンマーでは減速するとみている。なお中国経済は債務増大や不動産市場の不調などを受けて23年の5.2%から4.5%に減速すると予測した。

世銀は、2000年代からマレーシアとタイ、ベトナム、ラオスではとりわけ経済の中国依存が強まったと指摘。またタイとベトナム、マレーシア、フィリピン、カンボジアは欧米との貿易が旺盛で、欧米経済の影響を受けやすいとしている。


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