【亜州ビジネス編集部】
カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は、2024年の国内薬局市場(総売上高)が430億バーツ規模となり、前年比4.0%成長するとの予測を発表した。高齢化社会や健康意識の高まりを背景に、プラス成長が続くと見込む。一方で、薬局のチェーン店が増加し、競争が激化するとみている。
大気汚染の悪化や急激な気温の変化なども、薬局の利用者が増える要因となる見通し。
近年の薬局市場の推移は伸び率が拡大傾向にある。
◆21年=2.0%増の388億バーツ
◆22年=3.0%増の400億バーツ
◆23年=3.3%増の413億バーツ
23年末時点の薬局数は2万1648店。うちバンコク首都圏と主要な観光県が計1万3520店で全体の62%を占めた。チェーン店の比率は、22年が28%、23年が29%で、24年は30%に拡大する見通し。チェーン店は、主に製薬メーカーや私立病院、小売り大手などが展開している。
KRCは、29年にタイが超高齢社会(人口に占める65歳以上の割合が21%を超えた社会)に突入すると予測。医療費など高齢者ケアにかかるコストも増加傾向にあるとみている。