【亜州ビジネス編集部】
国際的な海運業界の研究機関、アルファライナー(Alphaliner)が17日発表したデータによると、香港のコンテナ取扱量は2023年に前年比14.1%減の1434万2000TEUに落ち込んだ。7年連続で減少し、世界ランキングは11位に低下。記録が残る限りで初めて10位圏外に転落している。星島日報(香港メディア)が18日伝えた。
香港のコンテナ取扱量はかつて11年連続で世界首位を維持していた時期もあったが、ここ十数年は一貫して減少が続いている。
一方、上海港は3.9%増の4915万8000TEUで首位。2位はシンガポール、3位は寧波で、それぞれ4.6%増の3901万3000TEU、5.8%増の3530万TEUだった。4~10位は順に、青島、深セン、広州、釜山、天津、ロサンゼルス・ロングビーチ、ドバイと続く。
九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)の呉天海・主席はこれより先、香港のコンテナターミナルがかつてのような「世界で最も忙しい港」ではなくなったと指摘。深センや南沙など、近隣港湾との競争が激化している点に言及した。短期的に状況が改善することは難しく、むしろ悪化する可能性があるとみている。