【亜州ビジネス編集部】
中国のスマートフォン市場で競争が激化している。調査会社のカウンターポイント・リサーチが23日発表したリポートによると、今年第1四半期(1~3月)は華為技術(ファーウェイ)が躍進する一方で、米アップルが苦戦。中国におけるアップルのiPhone販売台数は前年同期比で19.1%減少し、新型コロナウイルス禍発生以降で最も低調なパフォーマンスとなっている。アップルの市場シェアは15.7%、ランキングは3位に転落、前年同期は19.7%で首位だった。
一方のファーウェイは第1四半期の販売台数が前年同期比で69.7%増と急成長。市場シェアは15.5%で4位に付け、アップルに肉薄。前年同期のシェアは9.3%だった。「Mate 60」シリーズの好調により、プレミアム端末で大きなシェアを獲得している。
シェアトップは維沃移動通信(vivo)の17.4%(前年同期は17.7%)。第1四半期の販売台数は0.4%減となった。
2位は栄耀(Honor)の16.1%(同14.7%)で、販売台数は11.5%増で推移している。
5位はOPPO広東移動通信の15.3%(同18.4%)
6位は小米集団(シャオミ・コーポレーション)の14.6%(同13.6%)で、販売台数はそれぞれ15.5%減、8.6%増となった。
カウンターポイントのアナリストによると、第1四半期は「過去最も競争の激しい四半期」となった。各社が春節(旧正月)期間に各種の販促を実施。特に、帰省する出稼ぎ労働者をターゲットにコストパフォーマンスの高い製品を供給した。こうした動きの中で、メーカー間の市場シェア格差が一段と縮まっている。
なお、中国全体のスマホ販売台数は第1四半期に前年同期比で1.5%増、前四半期比で4.6%増となった。2024年通年については、前年比で1ケタ台前半の伸びを示すとカウンターポイントは予測している。