【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2024年3月の国内自動車生産台数は前年同月比23.1%減の13万8331台だった。前年同月を下回るのは8カ月連続。1トンピックアップトラックの国内販売不振などで前年割れが続いており、輸出台数もマイナスに。
国内向け生産は41.0%減少。3月の国内新車販売は約30%減で、特にピックアップの減少幅が4割超と大きかった。自動車ローンの与信厳格化に加え、新年度政府予算の成立の遅れも影響している模様。ほか、輸入の電気自動車(EV)の増加を背景に乗用車の国内向け生産も低調に推移している。
輸出向け生産台数は9.1%減。完成車(CBU)の輸出台数は3.4%減の9万5089台と、前月までのプラスからマイナスに転じた。輸出のうちエンジン車は9万201台で、残り4888台はハイブリッド車(HV)だった。
乗用EVの生産台数は2647台となり、前月の2.2倍に拡大した。1月に中国・長城汽車、3月に同ナタ汽車(NETA)が本格生産を開始。さらに複数の中国メーカーが工場建設を進めており、第3四半期にはさらに増えると見込まれる。
1~3月の全体の生産台数は前年同期比18.5%減の41万4123台。国内向け生産が36.1%減、輸出向け生産が5.0%減とそろって落ち込んだ。同連盟は1月下旬、24年の年間生産台数が3.2%増の190万台に拡大するとの予測を発表。中国系各社のEV生産開始で国内向け生産が9.4%増えると見込む。
3月のバイク生産4%減
同連盟によると、3月の国内バイク生産台数は前年同月比4.1%減の21万9434台だった。内訳は、CBUが9.4%減の17万9806台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が31.3%増の3万9628台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は13.4%増の8万6239台だった。