【亜州ビジネス編集部】
商務省が3日発表した2024年4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で0.2%だった。前年同月を上回るのは7カ月ぶり。原油価格の上昇や、政府の軽油価格抑制策の終了などが影響した。猛暑による水不足で野菜が値上がりに転じたことも指数上昇の要因。
品目別では、食品・非アルコール飲料(0.3%)が4カ月ぶりのプラスに転じた。コメ(3.0%)の伸びが鈍化したものの、前月に落ち込んでいたキュウリなどの生鮮野菜(9.7%)が大きく上昇。ドリアンやバナナなど生鮮果物(1.1%)の値上がりも続く。食品以外では、車両用燃料(2.0%)がプラス転換した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数(0.4%)は横ばいだった。
同省は5月も指数上昇が続くと予測
◆前年同月に電気料金が低水準だった反動
◆猛暑による野菜や卵、豚肉などの農産物の値上がり
◆原油価格の高止まり
◆通貨安による輸入品の値上がり
◆金利高や原油価格・電気料金の上昇による製造業のコスト上昇
上記などを「指数上昇が続く予測」の理由に挙げた。一方、国内経済の成長鈍化や流通業界の競争激化などが指数を押し下げる要因になるとみている。24年の年間のCPI上昇率予測は0.0~1.0%(平均0.5%)とし、前月から据え置いた。