【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2024年3月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比24.2%減の31万8985台だった。前年割れは8カ月連続で、前月(15.3%減)から落ち込みが加速。最大生産国のタイと2番目のインドネシアで引き続き国内販売が低迷し、生産も落ち込みが続いている。
タイの生産台数は23.1%減の13万8331台
国内向け生産が41.0%減と大きく落ち込んだ。自動車ローンの与信厳格化などで1トンピックアップトラックの国内販売が低迷している。また、輸入車が中心の電気自動車(EV)も補助金制度の変更に伴い2カ月連続で販売が落ち込むなど、市場全体が低調。3月は完成車の輸出台数も前年割れだった。
インドネシアもタイと同様に生産販売が引き続き2桁のマイナス。特に商用車が不振で、3月は生産が4割減、販売が3割減だった。
ベトナムは生産販売が2カ月連続で落ち込んだものの、連休があった前月からは改善。
マレーシアは前年同月に税優遇終了前の駆け込み納車があった反動があり、生産販売とも減少に転じた。
フィリピンは生産台数が4カ月ぶりに落ち込んだ。販売は1.6%増と25カ月連続のプラスを維持したものの、足元で勢いを失っている。