【亜州ビジネス編集部】
中国家電大手のTCL集団の現地法人TCLエレクトロニクス(タイランド)は、今後5年以内にタイの家電市場で最大手となる目標を明らかにした。販促活動を強化し、エアコンや冷蔵庫など主要製品のシェア拡大に取り組む。東南アジアや欧州への輸出拠点として、東部プラチンブリー県のエアコン工場の増強も検討する。22日付ターンセタキットなどが伝えた。
5年以内に目標とする国内順位は
◆テレビ=首位
◆エアコン=首位
◆洗濯機=3位――など。
2024年第1四半期の国内テレビ市場は前年同期比で約10%縮小した一方、同社の販売は10%増え、シェア2位に浮上した。特に大型テレビの販売が2.2倍と好調だった。
同期の国内エアコン市場は21%拡大した。猛暑を背景に需要が拡大する中、同社の販売台数は2.4倍に増え、シェア首位を獲得した。
冷蔵庫市場は12%増で、特に大型冷蔵庫の需要が拡大。観音開き型が50%増、4ドア型が20%増だった。洗濯機市場は横ばいだったが、乾燥機一体型が39%増と大きく伸びた。同社はこれら需要が高まっている製品に照準を合わせ、他社ブランドより安い価格で販売する方針。24年は販促活動に8億バーツ(約34億円)を投じ、売上高を前年比30%増の60億バーツに引き上げる。5年後には150億~200億バーツの水準を目指す。