【タイ】スズキが四輪車生産から撤退、輸入販売に切り替え

【亜州ビジネス編集部】

スズキは7日、東部ラヨーン県の四輪車工場を閉鎖すると発表した。

脱炭素化・電動化への対応を進める中、世界的な生産体制見直しの一環で閉鎖を決めたとしている。現地の四輪事業子会社は今後、東南アジアや日本、インドの拠点から完成車を輸入し、販売とアフターサービスを継続する。タイ国内では新車市場が落ち込む一方で中国メーカーがシェアを伸ばしており、日系ではSUBARU(スバル)も工場閉鎖を決めている。

スズキは子会社のスズキ・モーター・タイランドを通じて2012年に四輪車工場の操業を開始。約800人を雇用し、「スイフト」「セレリオ」「シアズ」の乗用車3モデルを生産している。2023年度は生産台数が7579台、国内販売台数が1万807台、輸出台数が1272台だった。国内販売台数は20年に2万5528台あったが、その後の市況悪化や中国製の電気自動車(EV)との競争激化で落ち込んだ。スズキはタイでの今後の電動車対応について、ハイブリッド車(HV)などを投入する方針を示している。

日系ではスバルの合弁相手が先月、バンコク東部のスバル車の組立工場を閉鎖すると発表。現地で販売する車両を来年以降に日本からの完成車輸入に切り替えると表明、市場の変化に対応するため戦略を変更するとしている。


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