【亜州ビジネス編集部】
サントリーホールディングスは11日、タイで「再生農業」の手法によるサトウキビ栽培を始めると発表した。農地の生態系を再生させて肥沃度を高め、農作物の生産を持続可能にする農法で、導入により温暖化ガスの排出削減に貢献する。製糖大手カセート・タイ・インターナショナル・シュガー(KTIS)と、持続可能な砂糖調達を支援する国際団体のVIVEと協力する。
農地の掘り返しを行わない省耕起栽培や、有機肥料の使用などの再生農業の手法で脱炭素を促進。この手法はサントリーホールディングスの資金提供により、カセート・タイとVIVEが共同で確立した。
カセート・タイは北部ナコンサワン県に世界最大規模の製糖拠点を持ち、サントリーグループにも砂糖を供給している。一方、VIVEはサトウキビを主とした農産品の持続可能な調達を支援する国際団体で、加工業者・製造業者を中心に80以上の組織が参加。昨年8月、サントリーホールディングスは日本企業で初めて加盟した。