【タイ】5月の自動車生産16%減、国内向けの低調続く

【亜州ビジネス編集部】

タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2024年5月の国内自動車生産台数は前年同月比16.2%減の12万6161台だった。前年同月を下回るのは10カ月連続となり、23年11月以降は2桁のマイナスで推移。1トンピックアップトラックの国内販売不振などで国内販売向け生産の大幅減が続いている。輸出向けも2カ月ぶりに前年同月を割り込んだ。

国内向け生産は38.6%減少。5月の国内新車販売台数は23.4%減で、特にピックアップが3割減と落ち込みが大きかった。自動車ローンの与信厳格化に加え、新年度政府予算の成立が遅れたことも影響し、ここ数カ月はピックアップ販売の3~4割減が続いている。

輸出向け生産は1.0%減で、乗用車、ピックアップとも前年同月を1%ほど下回った。ただ完成車(CBU)の輸出台数は3.4%増の8万9284台と、3カ月ぶりのプラスだった。乗用車のハイブリッド車(HV)の輸出台数が4404台と、前年同月の4.7倍に増えた。

乗用EVの生産台数は865台となり、前月から3割増加。中国メーカーの工場が順次稼働を開始しており、1月に長城汽車、3月にナタ汽車(NETA)とMGが本格生産を開始した。7月には比亜迪(BYD)が工場を開所する。

1~5月の全体の生産台数は前年同期比16.9%減の64万4951台。国内向け生産が36.2%減、輸出向け生産が2.5%減とそろって落ち込んだ。同連盟は1月下旬、24年の年間生産台数が3.2%増の190万台に拡大するとの予測を発表している。

バイク生産12%減

同連盟によると、5月の国内バイク生産台数は前年同月比12.3%減の19万1970台だった。内訳は、CBUが15.6%減の16万8190台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が21.5%増の2万3780台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は8.0%減の5万3105台だった。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る