【タイ】植物性代替食品の市場規模、24年は1割成長=商務省

【亜州ビジネス編集部】

商務省貿易政策・戦略事務局(TPSO)は、代替肉など植物性原料を使用した代替食品について、2024年の国内市場が前年比10%増の450億バーツ規模に拡大する見通しを発表した。国営クルンタイ銀行系シンクタンクのクルンタイ・コンパスなどのデータを引用し、国内外で市場が急速に成長していると指摘。タイが世界の原料拠点となり得る可能性や、事業機会の創出につながる可能性があるとの見方を示した。

市場調査大手の英ユーロモニターのデータによると、2019~24年の世界市場の年平均成長率は10.5%となり、24年の市場は250億米ドル規模に拡大すると見込まれる。一方、クルンタイ・コンパスによると、タイ国内市場の年平均成長率は10.0%で、世界市場と歩調を合わせて拡大。食料安全保障に対する懸念の高まりや消費者の健康志向などが追い風になっているという。

国内では、国営石油PTTや英国企業が出資するプラント・アンド・ビーン(タイランド)が昨秋に中部アユタヤ県で植物性タンパク食品の工場を開所。第1期の年産能力は3000トンで、植物性タンパクの各種製品を生産し、国内外に供給する。5年以内に全3期を完成させ、アジア太平洋で最大規模となる年2万5000トンの生産体制を整備するとしている。


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