【アセアン】5月の域内車生産9%減、主要2カ国で落ち込む

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2024年5月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比9.3%減の32万3675台だった。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。前月は9カ月ぶりの増加に転じていたが、5月は最大生産国のタイと2番目のインドネシアで落ち込みが大きく、再び前年割れとなった。両国では政策金利の高止まりなどで国内新車販売が低調に推移している。

タイの生産台数は16.2%減
域内7カ国の新車販売台数は4.4%減少。生産・販売とも前年割れはタイとインドネシアの2カ国のみだった。タイの生産台数は16.2%減となり、10カ月連続のマイナス。1トンピックアップトラックの国内販売不振などで2桁のマイナスが続く。5月は輸出向け生産も小幅に落ち込んだ。インドネシアは生産が18.1%減、販売が13.3%減で、それぞれ10カ月連続、11カ月連続のマイナス。大型連休があった前月からは増えたものの、低水準で推移している。

一方、フィリピンとマレーシアは引き続き好調。フィリピンの販売台数は5.5%増の4万271台となり、27カ月連続で前年同月を上回った。販売台数は月別で過去3番目の多さだった。マレーシアの販売台数は23年7月以降、タイを上回って推移している。同国の5月の生産台数は7万4174台で、月別で過去3番目の規模だった。

ベトナムは23年に年間を通じて低迷していたが、足元で上向いている。5月は生産・販売とも2桁増で、共に2カ月連続のプラスとなった。

1~5月の域内6カ国の生産台数は前年同期比12.0%減の156万7812台、域内7カ国の販売台数は9.2%減の123万9571台だった。


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