【タイ】6月の物価上昇0.6%に減速、野菜価格が落ち着く

【亜州ビジネス編集部】

商務省が5日発表した2024年6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で0.6%だった。前年同月を上回るのは3カ月連続。ただ、前月(1.5%)からは伸びが縮小した。前月に猛暑で高騰していた野菜の価格が落ち着いたほか、電気料金が下がったことも指数低下の要因となった。一方、振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数(0.4%)は、2月以降に横ばいで推移している。

品目別では、食品・非アルコール飲料(0.5%)が前月(1.1%)から鈍化。ドリアンを含む生鮮果物(2.7%)やコメ・粉製品・穀物(4.3%)は伸びが加速したものの、生鮮野菜(1.5%)が前月(13.9%)を大きく下回り、全体を押し下げた。食品以外では、電力料金の低下で住居(マイナス0.8%)が2カ月ぶりの前年割れとなった。

同省は第3四半期のCPIについて、第2四半期から横ばいで推移するとみている。指数を押し下げる要因としては、政府の電気料金抑制策の効果や、猛暑の終了に伴う農業生産の増加などを挙げた。一方、軽油価格上昇やバーツ安、地政学的リスクの高まりによる輸送費の上昇などがインフレ要因になる可能性があると指摘した。24年の年間のCPI上昇率予測は0.0~1.0%(平均0.5%)とし、前月から据え置いた。


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