【亜州ビジネス編集部】
タイ商工会議所大学(UTCC)の11日発表によると、2024年6月の消費者信頼感指数(100以上が好感)は58.9となり、前月の60.5を下回った。指数の低下は4カ月連続。経済回復が遅れる中、上昇する生活費に現在の収入が見合っていないことに対する懸念などがマイナスに影響し、消費者心理が悪化した。
同大学は指数低下の要因として他にも下記などを挙げた。
◆タイ中央銀行が政策金利を2.50%に据え置いたこと
◆ガソリン小売価格が上昇していること
◆内閣改造人事に問題があるとしてセター首相の解任を求めた上院議員グループの訴えを憲法裁判所が受理し、政情不安への懸念が高まっていること
一方、プラス要因には下記などを挙げた。
◆政府が5~11月の地方旅行を対象に、所得控除による観光促進策を実施していること
◆入国制限の緩和に伴い外国人観光客が増えていること
◆農産物価格が良好に推移し、農家の所得と購買力が向上していること
今回の調査対象は全国の消費者2243人。指数は「良い、良くなった」と回答した人の割合から「悪い、悪くなった」と回答した人の割合を差し引き、100を足した値。