【亜州ビジネス編集部】
中古車競売を手掛けるサイアム・インター・オークションは、自動車ローンの滞納により差し押さえられた車両の数が2024年は30万台となり、例年の20万~25万台を上回るとの予測を明らかにした。03年の同社創業以降で最多だった23年(35万台)からは減少する見通し。16日付ターンセタキットなどが伝えた。
足元で景気が減速する中、過去に自動車ローンの審査が緩かったことや、新型コロナウイルス流行下で政府が導入した債務返済の猶予措置が終了したことなどで不良債権が増加し、差し押さえが増えている。また、差し押さえの増加で中古車の供給が増え、平均販売価格が低下。特に電気自動車(EV)の値下がりペースが早いことでエンジン車の販売不振につながり、在庫を持つ中古車販売業者が打撃を受けていると指摘した。
24年の中古車の平均販売価格は前年比15~20%低下すると予測した。また、この先3~4年間は、差し押さえられる車両の数が高水準で推移するとの見方を示した。