【タイ】6月の自動車生産2割減、年目標を20万台引き下げ

【亜州ビジネス編集部】

タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2024年6月の国内自動車生産台数は前年同月比20.1%減の11万6289台だった。前年同月を下回るのは11カ月連続。1トンピックアップトラックの国内販売不振などで国内販売向け生産が引き続き大幅減だった。生産台数は足元で2桁の落ち込みが続いており、同連盟は23年の生産台数目標を20万台引き下げ、170万台(前年比7.7%減)に下方修正した。

6月の国内向け生産は43.1%減少。自動車ローンの与信厳格化などでピックアップの国内販売が低迷し、生産も大幅な落ち込みが続いている。輸出向け生産は3.7%減で2カ月連続の前年割れ。ただ完成車(CBU)の輸出台数は0.3%増の8万9071台と、小幅ながら2カ月連続のプラスだった。乗用車のハイブリッド車(HV)の輸出台数が4.5倍の3690台に拡大し、全体を押し上げている。

乗用EVの生産台数は797台となり、前月との比較で7.9%減少した。7月にはEV最大手の比亜迪(BYD)と広汽埃安新能源汽車(AION)が工場を開所しており、今後の増加が見込まれる。

1~6月の全体の生産台数は前年同期比17.4%減の76万1240台だった。今回の結果を受け、同連盟は24年の年間生産台数の目標を170万台に下方修正。輸出向け生産は115万台に据え置いたものの、国内販売向けを20万台引き下げて55万台とした。家計債務の増加や収入の減少で消費者が支出に慎重になっており、厳しい状況が続くとみている。

バイク生産26%減

同連盟によると、6月の国内バイク生産台数は前年同月比25.8%減の18万3528台だった。内訳は、CBUが24.4%減の15万6598台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が32.8%減の2万6930台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は16.3%減の5万4715台だった。1~6月のバイク生産台数は前年同期比13.0%減の119万7193台だった。


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