【タイ】24年の経済成長率2.7%予測、財務省が上方修正

【亜州ビジネス編集部】

財務省は26日、2024年の国内総生産(GDP)成長率予測を前年比2.2~3.2%(平均2.7%)と発表し、4月の前回予測1.9~2.9%(平均2.4%)から0.3ポイント引き上げた。中国人などを対象とする観光ビザ(査証)免除措置の導入を追い風に、第2四半期の外国人来訪者数や付加価値税(VAT)の税収などが堅調に推移していることから上方修正した。前年実績(1.9%)からも成長が加速すると見込む。

同省は予測を引き上げた要因として他にも、◆物品輸出に改善の兆しが見られること◆政府が支出拡大を急いでいること――などを挙げた。

物品輸出額(米ドル建て)は2.7%増と予測。前回予測(2.3%増)から上方修正した。インフレ率の予測は0.6%に据え置いた。前年実績(1.2%)から減速する見通し。外国人観光客数は27.9%増の3600万人と予測し、前回予測(3570万人)から引き上げた。

今回の予測には、国民の大半に1万バーツ(約4万2700円)の電子通貨を給付するセター政権の目玉政策「デジタルウォレット政策」の経済効果を加味していない。同省は4月時点で、同政策が実行された場合、GDP成長率を1.2~1.8ポイント押し上げる効果があるとの見方を示していた。


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