【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の7月30日発表によると、2024年6月の国内新車販売台数は前年同月比26.0%減の4万7662台だった。前年割れは13カ月連続。不振が続く1トンピックアップトラックが1万6672台と、新型コロナウイルス禍下での販売も下回り、大洪水があった11年11月以来、12年7カ月ぶりの少なさだった。
1トンピックの販売は39.0%減と、18カ月連続のマイナス。自動車ローンの与信厳格化などで低迷し、23年8月以降は30%を超える落ち込みが続いている。乗用車は27.1%減少。一方、商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)は18.8%増の1万358台と、プラスで推移している。
EVの販売台数は11.6%減の6095台で、新車販売に占める割合は12.8%。1月に補助金減額前の駆け込み需要で販売を大きく伸ばしたが、その後は失速している。一方、ハイブリッド車(HV)は57.7%増の9886台と好調を維持した。
メーカー別の販売では、日系9社が全て2桁のマイナスとなり、合計のシェアは前月(78.6%)を下回る76.6%に低下した。EVを中心とする中国系9社のシェアは12.1%で、前月(11.1%)から上昇。値下げ攻勢をかけたEV最大手の比亜迪(BYD)の販売台数は1.3%減と、他の主要メーカーに比べ減少幅が小さかった。
1~6月の全体の販売台数は前年同期比24.2%減の30万8027台。日系9社のシェアは77.2%となり、前年同期を2.0ポイント下回った。中国9社は12.1%だった。EV販売は9.4%増の3万6593台、HVは68.7%増の6万7346台に拡大。HV販売ではトヨタが3万714台と、全体の5割近くを占めた。