【亜州ビジネス編集部】
日本触媒は2日、ジャワ島西部の工場で主に紙おむつに使用される高吸水性樹脂(SAP)の生産能力を増強すると発表した。1億1000万米ドルを投じて生産設備を増設。年産能力を5万トン引き上げ、14万トンとする。SAP原料のアクリル酸(AA)から一貫生産する強みを生かし、アジアの旺盛な需要の伸びに対応する。
現地子会社の日本触媒インドネシア(NSI)がバンテン州チレゴンの工場を増強する。2027年1月末の完工、同年7月の商業運転開始を予定。一方、兵庫県姫路市のSAP工場では、生産性の低い旧型設備を今後必要に応じて停止する。
チレゴンの工場では、昨年にAAの年産能力を7割引き上げ、24万トンとしていた。今後はAAとSAPの生産のバランスを取りながら収益の最大化を図るとしている。