【亜州ビジネス編集部】
商務省が7日発表した2024年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で0.8%だった。前年同月を上回るのは4カ月連続で、前月(0.6%)から伸びがやや拡大。野菜など食品の伸びが加速した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数(0.5%)は、前月を0.1ポイント上回った。
品目別では、食品・非アルコール飲料(1.3%)が前月(0.5%)から加速し、23年7月以来、1年ぶりの高さとなった。トマトやネギなど生鮮野菜(4.6%)やドリアンなど生鮮果物(5.4%)の伸びが顕著だった。食品以外では、電力料金の低下で住居(マイナス0.9%)が2カ月連続の前年割れ。ガソリン(4.7%)は前月(5.7%)から鈍化した。
同省は8月のCPI上昇率について、7月から横ばいで推移すると予測。指数を押し下げる要因としては、政府の電気料金抑制策の効果や、豚肉の供給拡大、雨期入りに伴う野菜の生産増などを挙げた。一方、軽油価格の上昇や、航空運賃など観光関連製品・サービスの値上がり、ドリアンなど果物の需要増などがインフレ要因になる可能性があると指摘した。24年の年間のCPI上昇率予測は0.0~1.0%(平均0.5%)とし、前月から据え置いた。