【亜州ビジネス編集部】
丸紅は6日、熱分解による廃タイヤのリサイクル事業を手掛ける地場グリーンラバーエナジー（GRE、本社：首都東郊サムットプラカーン県）に出資参画したと発表した。自社のネットワークを活用し、廃タイヤの回収から再生原料販売までのサプライチェーン（供給網）を構築する。
熱分解による廃タイヤのリサイクルは、埋め立てや焼却に比べて環境負荷を抑えられる。GREは年間1万トンの廃タイヤの処理が可能。熱分解により再生カーボンブラック（rCB）と再生油を生産しており、丸紅によると、タイヤ用途に利用可能な品質の高いrCBを安定的に生産できる。
丸紅はタイで展開するタイヤ販売チェーン「ビークイック」で廃タイヤを回収し、GREに供給する。また、出資先のドイツ企業が持つ技術でrCBを高純度化し、用途を拡大。ゴム関連子会社の販売網を通じてタイヤメーカーに販売する。将来は日本や東南アジアなど世界各国で、同様の廃タイヤリサイクル事業を構築する。
GREは2007年設立。今年7～8月の増資で資本金は5億5000万バーツに増え、出資比率はタイ資本が68％、日本が32％となっている。
