【亜州ビジネス編集部】
中国汽車工業協会(CAAM)は10日、今年8月の新車販売台数が前年同月比5.0%減の245万3000台に縮小したと発表した。マイナス成長は3カ月連続。生産台数も3.2%減の249万2000台に下向いた。ただ、前月比では販売が8.5%増、生産が9.0%増とプラスに転じている。
8月は酷暑や大雨などの影響により、一部の製造業企業で生産や需要が減退した。ただ自動車市場に関しては、政府による買い替え補助政策の効果が徐々に発揮されている。同月の廃車・買い替え補助申請件数は1日当たり平均で1万件を超えた。各地方政府も買い替え補助政策の詳細を続々と発表するなか、年末までの向こう4カ月にわたり政策効果が発揮されるとCAAMは予想。加えて、「金九銀十」と呼ばれる例年9~10月の繁忙期を控えていることや、各地でモーターショーの開催が予定されていることから、自動車市場では消費意欲の刺激が期待されると指摘した。
1~8月の累計では、全体の販売台数が前年同期比3.0%増の1876万6000台。生産台数は2.5%増の1867万4000台に伸びた。
車種別のデータでは、乗用車の8月販売台数が前年同月比4.0%減の218万1000台(前月比9.4%増)。生産台数は2.3%減の222万1000台(同9.4%増)だった。商用車は販売台数が12.2%減の27万2000台(同1.4%増)、生産台数が9.8%減の27万1000台(同5.7%増)で推移している。
全体のうち、NEVの8月販売台数は前年同月比30.0%増の110万台。新車販売に占める比率は44.8%に拡大した(前月は43.8%)。生産台数は29.6%増の109万2000台。1~8月の累計では、販売が前年同期比30.9%増の703万7000台、生産が29.0%増の700万8000台。新車販売に占める比率は37.5%だった。
一方、完成車の8月輸出台数は、前年同月比25.4%増の51万1000台。前月比でも9.0%増加し、今年4月の50万4000台を上回って過去最多記録を更新している。車種別では、乗用車が前年同月比25.6%増の43万8000台、商用車が24.7%増の7万4000台。また、NEV輸出は22.0%増の11万台だった。1~8月累計の完成車輸出は、前年同期比28.3%増の377万3000台。NEV輸出は12.6%増の81万8000台に拡大した。