【亜州ビジネス編集部】
日揮ホールディングスは13日、現実の空間を仮想世界で再現する「デジタルツイン」の構築・運用を手掛ける傘下のブラウンリバースが、インドネシアのアンモニア製販会社の工場でメタンを含む温暖化ガス(GHG)の削減に向けた共同研究を開始したと発表した。ブラウンリバースが開発した3D(三次元)ビューアを活用し、GHG排出削減のための最適な戦略を検討する。
アンモニア製販会社のパンチャ・アマラ・ウタマ(PAU)と7月に覚書を締結した。研究実施期間は1年間。日揮は2022年からパンチャが中央スラウェシ州で操業する工場で赤外線カメラやドローンなどによるGHG排出量の測定を実施してきた。このほど測定データと3Dビューアを組み合わせたGHG排出削減ソリューションを提案し、これが採用された。
共同研究では、3Dビューア内に同工場を構築し、各設備からのGHG排出状況をマッピング・可視化。排出削減に最適な操業条件や整備戦略を検討する。
パンチャには三菱商事や三菱ガス化学などが出資。工場の年産能力は22年時点で70万トンに上る。